班長「なんか今日ワシ・・・インスタントの気分・・・!」

班長「さて、今日は何を食べるかな・・・?」
そう、大槻の今回の外出の目当ては、食・・・!
しかしいつもと違い、何を食べるかは決めておらず・・・
なんとなく、何かが食べたいから、という・・・ほぼ無計画の外出・・・!
班長「・・・」フゥー
一服を経て・・・大槻の脳裏に浮かぶのは
大槻の好物、ニラレバを中心とした数々の料理・・・
ではなく・・・・・・・・!
班長「あーなんかワシ・・・インスタント食べたい気分かも・・・」
そう、インスタント食品・・・!
カップ麺・・・冷凍食品・・・カップ飯にカップスープなどの
世間的にはあまり良く見られない悪魔的食品たち・・・!
班長「ククク・・・中々に良いタイミングで湧いてくれる・・・!
ワシのインスタント食べたい欲・・・!」
そう、大槻は何ヶ月かに一度・・・無性にインスタント食品が食べたくなる時期がある・・・!
しかしその多くは別のものを目当てに外出していた時であり・・・
班長「今までは目当ての食事を優先し、封印してきていたが・・・
ククク・・・ついに解き放ってやる時が来たか・・・」
混じり気なしのインスタント欲に見舞われるのは今回が初・・・!
班長「よし、今回は・・・インスタントパーティにでもするかっ・・・!」
大槻が選んだのは・・・業務用スーパー・・・!
数多のインスタント食品が格安で並ぶ主婦や学生、サラリーマンの味方・・・!
班長(こういった巨大スーパーの品揃えは破格・・・!
ちと遠目に足を運んだが・・・その分の見返りはある・・・!と、その前に・・・)
ここで大槻はインスタント食品コーナーではなく
まず生活良品コーナーに移動・・・!
班長「うむ、これでいいか・・・!」
大槻は目当てがインスタント食品なのにもかかわらず
手頃なサイズのラーメンどんぶりを購入・・・!
班長「ククク・・・ワシだけかも知れんが・・・インスタントラーメンなんかはそのままの器で喰うよりも旨くなる気がする・・・!
こういった大きな器で喰ったほうが・・・!」
大槻は食をより楽しむための器をいくつか購入した後・・・
何を思ってか移動する・・・!薬コーナーへと・・・!
子供用熱冷ましシート・・・!
班長(ワシがこのまま数多のインスタント食品を買うと・・・
なんというか見られる気がする・・・『ダメおやじ』みたいな目で・・・!)
そう・・・大槻は本来、他人の視線を気にするようなタイプではないが・・・
班長「インスタント食品を買う場合、そういった目で見られやすい・・・!
場合によっては聞いてしまう場合もある・・・陰口・・・!
今からインスタント食品で楽しもうってときに・・・それはちと辛い・・・!
本来なら気にするほどのことでもないが・・・消しておかねばならん・・・不穏分子は・・・!」
大槻は子供用熱冷ましシートの他に・・・簡素な体温計と薬用のゼリーを購入・・・!
そう、大槻はこの一連の買物によって・・・変装する・・・!
風邪をひいた子供の世話で手一杯で、自分の食事はインスタント食品で済ますしか無い父親を・・・!
大槻はそのままデザート売り場のコーナーへと入り・・・
班長「ククク・・・これで変装完了・・・!」
購入する・・・!ミニサイズのプリン・・・!
班長「ククク・・・器に変装道具・・・これで準備完了・・・!そろそろ行くかっ・・・!
インスタント食品コーナー・・・!」
班長「ククク・・・揃っとる揃っとる・・・!ワシの今日の飯共が・・・!」
そこにはズラリと並ぶインスタント食品の山・・・!
安定の大手メーカーのカップ麺から・・・
聞いたことのないメーカーのカップ麺まで・・・!
班長「さて、と・・・どれにしたものかな・・・」
大槻はまず売り場をグルリと周り、熟考・・・!
班長「見知らぬメーカーを試す冒険も悪くないが・・・、やはりここは大手っ・・・!
カップ麺の味は当たり外れが大きい分・・・下手な冒険は命取り・・・!」
ふむ・・・謎肉祭り・・・か」
大槻の目に飛び込んできたのは「謎肉祭」と大きく書かれたカップ麺・・・!
班長「ククク・・・この一目で何を意味するか分かる安定感・・・さすがは大手メーカー・・・!」
そう、皆様も食べたことがあるだろう・・・
カップヌードルに入っているあの謎の肉を・・・!
班長(中々どうして・・・人の考えることとは変わらんもんだな・・・
正式な名前があるわけでもないのに・・・何故か皆、口を揃えてアレを謎肉と呼ぶ・・・!)
謎肉はかつて苦学生時代を過ごした大槻にとっても思い出の味・・・!
そう、それは現行の記憶ではなく・・・『思い出』・・・!
班長「いつ頃だったか忘れたが・・・謎肉は変わったんだったな・・・
あのザラザラブツブツしたハンバーグみたいなのから・・・サラッとしたハムみたいなのに・・・
良かったなぁ・・・あのザラザラハンバーグ・・・」
記憶を揺るがす謎肉の思い出に・・・大槻も思わず瞼が暑くなるが・・・
班長「が・・・駄目っ・・・!」
なんと大槻・・・これをスルー・・・!
その事情については知らんが・・・生産を取りやめた張本人が・・・
そう安安とあの謎肉を配るなどということがあるかっ・・・!」
班長「こういうのはほとんどが微調整された別物・・・!第一「祭」と名がつくほどの量があったとして・・・
絶対飽きる・・・!途中で・・・!それよりも謎肉を楽しみたいなら・・・こっちっ・・・!」ガッ
大槻が手にとったのはあろうことかミニサイズのカップヌードル・・・!
班長「ククク・・・あまり知られとらんかも知れんが・・・このミニサイズのカップヌードルの謎肉は以前のまま・・・!
ハム状の謎肉ではなく・・・あのザラザラハンバーグ状の謎肉・・・!
とどのつまり・・・量から見ても謎肉を楽しむには・・・このミニサイズが1番・・・!」
ミニサイズのカップヌードルを計3つ購入・・・!
班長「ククク・・・偶然か必然か・・・これも一役買っとる・・・
ワシが演じる、風邪の子供の看病をする父親の変装に・・・!
さて、次は・・・おっ!」
次いで大槻の目に止まったのは・・・焼きそば・・・!
班長「ふむ・・・麺類と麺類が被るのは避けたいが・・・やはり
インスタント食品欲を掻き立てられた以上、これは譲れんか・・・!
しかし・・・どっちの焼きそばを捕るべきか・・・?」
そう・・・インスタントの焼きそばには2つの種類がある・・・!
湯を入れ・・・後に湯切りするカップ焼きそばと・・・
フライパンに水を入れ調理する袋焼きそば・・・!
班長「ラーメンに関してはインスタント食品といえばカップ麺という潜在意識からすぐに決まったが・・・
ぐぐぐっ・・・これはどうするべきだ・・・!?」
大槻、熟考・・・!そう、インスタントラーメンと違い・・・
インスタント焼きそばはカップと袋で全くの別物・・・!
本来の焼きそばに近い袋焼きそばの歯応えを選ぶか・・・
油そばと焼きそばのサラブレッドと言うべきカップ焼きそばを選ぶか・・・!?
班長「ぐぐぐっ・・・!!」
だから喰える・・・!袋焼きそばも・・・!だが、ツルツルと入っていくカップ焼きそばも捨てがたい・・・!
仕方ない・・・!」
班長「開催っ・・・大槻サミット・・・!!」
そう、大槻が「何を食べるべきか」と迷った時・・・無意識の内に開催される・・・!
脳内サミット・・・!普段とは気色が違うものの・・・出揃う・・・各国の大槻達・・・!
班長「あー・・・今回は急ではあるが・・・ここに開催する・・・!大槻サミットを・・・!
袋焼きそばとカップ焼きそば、どちらをとるか・・・まず・・・麺類の本場、中国大槻の意見を聞きたい・・・!」
よく出来てる
濃すぎる味付けを滑らかに味に整える絶妙な水っ気・・・!
あれがあるからこそインスタント焼きそばは成り立つ・・・!」
班長「な、なるほど・・・確かにあの滑らかさは・・・」
アメリカ大槻「おっと・・・確かにその意見も一理あるが・・・袋焼きそばもまた乙なもんだぜ・・・?」
班長「!」
中国大槻「くっ・・・アメリカ大槻・・・!」
アメリカ大槻「まぁ聞いてくれ・・・袋焼きそばを袋焼きそば足らしめるポイントはなんと言っても「炒める」こと・・・!
フライパンでほんのり焦げ付くまで炒めた袋焼きそばを一気にかきこみ、冷えたコークでキュッ・・・!
これ以上のインスタント焼きそばの楽しみ方があるかい?」
班長「な、なるほど・・・!!」
揺れる・・・!大槻の食欲・・・!
議題が2つに絞られているだけに・・・各国の大槻もオススメを手にヒートアップ・・・!
日本大槻「袋焼きそばだ・・・!あの青のりの香ばしさがわからんのか・・・!」
イタリア大槻「いいやカップ焼きそばだ・・・!あの滑らかな味付けはどんな調味料もあう・・・!」
イギリス大槻「塩・・・!塩・・・!」
ブラジル大槻「イギリスは黙ってろ・・・!」
班長「ぐぐぐぐっ・・・いかん・・・!どっちも最高に美味そうに見えてきてしまう・・・!」
各国大槻「!!」
班長「あ・・・?」
ブルガリア大槻「両方食べるのは・・・どう?」
班長「グ・・グガガ・・・ッ!!」
中国大槻「バ、バカ、ブルガリア大槻!!流石にそれは腹が・・・!」
アメリカ「・・・いや、乗ったぜ・・・!」ポン
ブルガリア大槻「!」
中国大槻「ア、アメリカ大槻・・・!?」
アメリカ「フフ・・・俺としたことがどうかしていた・・・
どちらも最高に美味そうに見えるのに・・・
腹の具合を気にしてどちらか一方を捨てる・・・!その妥協は・・・あまりに悼ましすぎる・・・!」
班長「う・・・!」
アメリカ大槻「贅沢ってやつは小出しじゃあ駄目・・・!
やるときはキッチリやったほうがいい・・・!それでこそ・・・明日からの励みになる・・・!
違うかい?大槻長!」
ブルガリア大槻「大槻長!!」
班長「ぐ、ぐぐぐっ・・・ええい、ままよっ・・・!」
大槻、カゴに投入・・・!
カップ焼きそばと袋焼きそば・・・!
結成させる・・・!国境を超えた・・・食のダブルスを・・・!
大槻、ミニサイズカップヌードルに続き・・・焼きそばも複数購入・・・!
こうなるともはや・・・
班長「行くかっ・・・!カップうどんも・・・!」
そう・・・消えて失せる・・・!節制の精神が・・・!
班長「ククク・・・きつねと肉・・・いつもならどちらにするか迷うが・・・
関係ない・・・!今のワシには・・・!」ゴソッ
大槻、カップうどんもきつねと肉の2種類を投入・・・!
そう、崩壊する・・・!
班長「ククク・・・後で黒烏龍茶を流し込めば・・・全てはチャラ・・・!」
大槻ダム・・・!
インスタント食品食べたい欲の全てを、カップ麺系統へ注ぎ込んだ・・・!
気分良くスーパーを出た大槻はデイリーマンションにて準備を整え・・・
「ククク・・・いざ開始っ・・・インスタントパーティー・・・!」
大槻がまず手を付けたのは袋焼きそば・・・!
他のインスタント食品に使う大量の水を温めている間に
取り掛かる・・・!焼きそば作っ・・・!
大槻「ククク・・・このカップ焼きそばに限った話ではないが・・・
ほとんどの人間は裏面に書いてある正規の作り方は守らない・・・!
沸騰させる湯にそのままスープを溶かすだとか・・・
先に溶かした湯で麺を温めるだとか・・・
粉末スープを半分にしてあとは醤油を入れて即席醤油ラーメンにするだの・・・
数多に存在する・・・!自分専用の作り方・・・!」
大槻の脳裏に巡るのは・・・それらの作り方を実践する石和、沼川、宮本の姿・・・!
班長「それも悪くない・・・たしかに美味い・・・が・・・!やはりプロが定めた作り方には従うべき・・・!
素人の生兵法で行くよりも・・・何千何万と試された実験の上に成り立った正規の作り方で行くほうが間違いなく美味いっ・・・!」
班長「ククク・・・沸騰してきたな・・・では・・・出動っ・・・!袋焼きそばっ・・・!」
じゅ・・・じゅ・・・
班長「ククク・・・ほぐれてきたほぐれてきた・・・いい塩梅に麺が・・・!」
しかし・・・ここで大槻の脳裏にとある言葉が浮かぶ・・・!
アメリカ大槻(まぁ聞いてくれ・・・袋焼きそばを袋焼きそば足らしめるポイントはなんと言っても「炒める」こと・・・!
フライパンでほんのり焦げ付くまで炒めた袋焼きそばを一気にかきこみ、冷えたコークでキュッ・・・!)
班長(グ・・・い、いかん・・・!正規の作り方のほうが美味いと豪語したばかりだと言うのに・・・
くっ・・・ざわめく・・・!アメリカ大槻の・・・邪道調理が・・・!)
そう・・・これが袋焼きそばの魔力・・・!
確かに正規の作り方で作れば・・・ほぐれ方も味のバランスも理想の袋焼きそばが完成するだろう・・・!
が・・・ちらつく・・・!
強めの火力で一気に炒めた袋焼きそばが・・・!
班長「あの少し焦げてダマになったソースと・・・ほぐれきらず少し固いままの麺っ・・・!
グッ・・・何故買って置かなかった・・・!もう一袋・・・!
いや、手はある・・・!」カッ
ここで大槻、動くっ・・・!
ガッ・・・
大槻、なんとフライ返しで麺を両断・・・!
班長「ククク・・・これでいい・・・片方は正規の作り方で進め・・・
もう片方は正規が完成し、取り除いた後で一気に強火で炒める・・・!」
そう、大槻は作り上げる・・・!邪道用と正規用の2つの要塞を・・・!
班長「そして・・・粉末ソースの二等分など・・・ワシの目にかかればたやすいっ・・・!」ピタッ
大槻は長年の経験則で粉末スープを二等分化・・・!
そう、一人暮らしの長い大槻にとって・・・難しいことではない・・・!調味料の目測っ・・・!
発動する・・・!大槻ルーラー・・・!
班長「ククク・・・これで正規の焼きそばは完成っ・・・!」
大槻はその後も危なげなく邪道焼きそばも完成させ・・・
並べる・・・!正と邪の2つの焼きそばを・・・!
絵が浮かぶ浮かぶ
カップ麺用の湯も・・・!」
グツ・・・グツ・・・
ここで・・・大槻が調理に取り掛かる前に火にかけていた水も完全に沸騰・・・!
注ぐ・・・!愉悦の湯を・・・!
班長「ククク・・・この間に・・・堪能するか・・・袋焼きそばっ・・・!
まずは・・・こいつから・・・!」パキッ
大槻はまず、アメリカ大槻イチオシの邪道焼きそばをかきこむ・・・!
舌に響くっ・・・!焦げ付いたソースの濃い味付け・・・!
そして更に後押しする・・・!青のりの香ばしさ・・・!
班長「うまっ・・・!うまっ・・・!」
そしてそれを流し込む・・・!
班長「・・・・・!!」ゴッ・・・ゴッ・・・
冷えたコーラ・・・!
班長「くぅ~っ・・・!!!!」
口内の極度の冷却と糖分による蹂躙を前に・・・!
大槻の舌は自然と求める・・・!熱さと塩分・・・!
大槻「ククク・・・抜かりはない・・・!」ガッ
大槻は続いて正規の焼きそばを口内へと投入・・・!
捻くれのない素直な味付けと温もりが・・・癒やす・・・舌を・・・!
大槻「かぁ~・・・・・・・・・!!!」
大槻・・・袋焼きそばをあっという間にペロリ・・・!
大槻「美味かった・・・!邪道焼きそば・・・コーラ・・・正規焼きそば・・・!
やはり合うな・・・!インスタントと炭酸飲料は・・・!」
大槻は袋焼きそばとコーラの余韻を楽しんでいる間に・・・
経過する・・・3分・・・!
袋焼きそばを食べた後とは言え・・・否、食べた後だからこそ・・・
唸る・・・!大槻の胃袋・・・!
班長「ククク・・・さて、どいつから行くか・・・
袋焼きそばを平らげた後にカップ焼きそばはまずありえん・・・!
となると・・・味の濃いソース味の次に口に入れるべきは・・・
やはりアッサリ醤油味・・・!」
実はカップうどんは関西と関東でスープの味付けが違うが・・・
大槻「ククク・・・関係ない・・・業務用スーパーに県境など・・・!」
そう・・・ここ、東京ならば本来はありえぬ関西風うどん・・・!
が、業務用スーパーを選んだ大槻は、手にとっていた・・・
アッサリとした味付けの関西風カップうどんを・・・!
班長「では・・・参るっ・・・!」
ズズズズズッ・・・・
班長(う・・・うまっ・・・!)
大槻はまずカップうどんのスープを堪能し・・・
班長「・・・・・!!」ズルズルズル・・・
啜り込む・・・麺を・・・!
班長(ここで呼吸はおかん・・・!)
きつねうどんの大半を喰らった大槻は・・・
班長「こいつにかぶりついて・・・締めっ・・・!」ガブッ
ジュワッ・・・
食らいつく・・・!スープが染み込んだ甘い「お揚げ」へと・・・!
お揚げの甘さが染み込んだスープが流れ込み・・・
きつねうどん・・・フィニッシュ・・・!!
大槻「くぅ~・・・・・・・・!!!」
気付く・・・!とあることに・・・!
班長「やはり・・・・・・流石に厳しい・・・一人では・・・!」
必然・・・!
選んでいる時はいくらでも入りそうだったインスタント食品も・・・
いざ手を付けてみると限界が見えてくる・・・!
班長「いや・・・入ることは入るが・・・腹具合以上に・・・舌がつらい・・・!」
そう・・・とどのつまり・・・飽き・・・!
多量の塩分を摂取する内に舌は肥え・・・求めなくなった・・・塩分を・・・!
班長「くっ・・・早い内に対策を打たんと・・・喰えたものではなくなる・・・!
残りのインスタント麺が・・・!」
「腹が減っているから」と複数のインスタント食品を同時に手がけると・・・
取り返しがつかなくなる・・・!残りが・・・!
班長(所詮は200円未満の食べ物・・・普段ならほんの少しの後悔と共に捨てるが・・・
今のワシにそれはできん・・・!このインスタント食品食べたい欲がこんな状態で終わってしまうと・・・
残る・・・!不完全燃焼感が・・・!)
班長「え・・・?誰だ・・・?はい?」
宮本「よっ、大槻!」
班長「み、宮本さん!?」
突然の訪問者の正体は・・・黒服、宮本・・・!
班長「どうしたんですか?急に・・・」
宮本「いやな、お前を監視してたら大量のインスタント食品を買い込んでたもんだから・・・
それだけじゃ体に悪いと思って・・・持ってきた・・・!トマト・・・!」
班長「!」
野菜・・・!
大事・・・!
そう・・・トマトに含まれるカリウムは体内の余分な塩分と水分を排出する効果を持つ・・・
つまり、引き起こす・・・!ナトリウム不足・・・!
大槻(フフ・・・宮本さんになら隠す必要もあるまい・・・!)
ここで大槻は・・・
一連の事情と残るカップ麺の事を説明・・・!
宮本「なるほど・・・確かに辛いよな・・・舌が肥えるってのは・・・」
班長「・・・!宮本さん、それは?」
宮本「ああ、これか?明日の朝飯にと思って買ってきた食パンだが・・・」
班長「・・・・!!ククク・・・食パンですか・・・」
閃く・・・!悪魔的発想・・・!
宮本「お、大槻どうした・・・?カップヌードルを鍋に入れたりなんかして・・・」
大槻「ククク・・・カップヌードルの良いところの一つは、その濃い味付け・・・!
だから無数にある・・・!創作料理・・・!」
ボッ・・・
大槻はここで鍋に投入したカップヌードルを点火・・・!
当然スープは煮詰まり・・・麺へと染み込む・・・!
宮本「お、大槻・・・これは・・・?」
班長「宮本さん、さっきのトマトと・・・食パンをお借りしてもいいですか?」
宮本「あ、ああとうぜんだが・・・・」
大槻は煮詰まったカップヌードルとトマトを食パンで挟み込み・・・
班長「ククク・・・完成・・・!ラーメンバーガー・・・!」
煮詰めたカップヌードルをパンで挟む創作料理・・・!」
班長「ククク・・・こんなもの空腹時には絶対にやらない
邪道を超えた悪魔的調理ですが・・・今は別っ・・・!
塩分で肥えた舌に食パンの素朴な味とトマトの酸味、そしてカップヌードルの塩分・・・!
そしてパティ代わりの謎肉・・・!肥えた舌を刺激する・・・味のハーモニー・・・!」
班長(と・・・言っては見たが・・・本当に美味いのか・・・?これ・・・
カップヌードルと食パンだけなら安心・・・!炭水化物と炭水化物・・・!合わぬはずがない・・・
が、問題はトマト・・・やはりトマトは単品で食べたほうが良かったか・・・?
いや、信じろ・・・!ワシの鑑定眼を・・・!)
ガブッ
班長「・・・・!う、うまっ・・・!」
あらぬ心配・・・!
班長(トマトの酸味と水分が煮詰まったスープとマッチして・・・!
それを素朴な食パンが優しく包み込む・・・!
そうか・・・!トマトラーメンなる料理がある以上・・・合わぬはずがない・・・!
加えてパン視点で見てもトマトはサンドイッチやハンバーガーの強い味方・・・!)
班長「ふぅ・・・美味かった・・・未知の開拓というやつか・・・」
宮本「お、大槻・・・オレも食べていいか?もう一つの方・・・」
班長「!」
班長「・・・・」
班長「当然・・・!」
ワッ
セントラルキッチン方式の方はまずいけど
トマトの影響で排出された塩分を補うかのようにカップ焼きそばで補充・・・!
宮本「このくたびれたキャベツが最高だよな・・・!」
班長「フフフ・・・ええ・・・」
そうして・・・宮本の助けもあり・・・
大槻、インスタント食品を完食っ・・・!
班長「ふぅ・・・一時はどうなるかと思ったが・・・ありがとうございます、宮本さん・・・!」
宮本「いやいや・・・しかしなんだな大槻・・・こう塩分ばかり捕ると・・・甘い物が欲しくなるな・・・」
班長「確かに・・・じゃあ今から行きますか・・・?コンビニ・・・」
宮本「そうだな・・・!ん?大槻・・・」
班長「はい?」
宮本「お前、また風邪引いたのか?その体温計・・・」
班長「あ、いやいやこれは・・・
・・・!」
大槻、気付くっ・・・変装セットに隠れていたあるものに・・・!
班長「フフフ・・・宮本さん・・・ありましたよ・・・
わざわざコンビニへ行かずとも・・・!」
宮本「おおっ・・・!」
班長「フフ・・・」

プリン・・・!
班長「フフフ・・・全く物というのは・・・どこでその力を発揮するかわからんものだ・・・!」
大槻・・・宮本・・・
溜まりに溜まった塩分を覆うように・・・プリンでフィニッシュ・・・!
班長・宮本「はぁ~・・・・・・・・・!!」
大槻のインスタント祭り・・・!大団円にて終了っ・・・!
器とか色々ボロもあったけど舞台装置として見てくれやで
見てくれてありがとうやで~
才能の無駄遣いここに極まれりやな
翌日の夕食・・・まさかのラーメン・・・!
本当に終わり
最後草
お疲れや